今回は料理本の選び方とおすすめの料理本5冊をご紹介していきます!
本格的に料理を始めようと思っている方が一番先に思いつくのが料理本を読むことだと思います。
それは全然間違いではなく良質な料理本は料理上達への近道です。しかし世には数えきれないほど多くの料理本があるので、いざ買うぞ!ってなっても何を買って良いのか分からなくなってしまうと思います。
なので私のおすすめの本を5冊紹介させていただきますが、「いや自分で選びたい!」って方は料理本の選び方を参考に選んでみてください!
私のおすすめの料理本はリンクを貼っておくのでもし良ければそちらのリンクから買ってみてください!!
また、このブログでも本格的なフランス料理を始めるに当たってのコツや勉強の仕方などを紹介しているのでよろしければこちらからご覧ください!!
料理本の選び方
理屈が書いてある
料理の上達の上では、なぜこのような調理法をするのか、なぜこういう工程を踏むのか等の知識を得ることはとても大事です。
そのため料理の科学や細かい注意点が書いてある本を選ぶことは必須条件でしょう。
料理をする上での理論が書かれていない、レシピだけが載っている料理本も数多くあります。しかしそれだと、その料理を完璧に作ることは出来てもアレンジや応用ができるようにはなりません。
受験勉強で言うと、問題集の答えを丸暗記しても問題の解き方がわかっていなければ他の問題が解けるようにならないのと同じです。
逆に料理の理論がわかっていれば作れる料理の幅がかなり広がります。
複数の料理人の共著
これは必須条件ではありませんが、複数の料理人の共著である方がいいかなと私は思います。
料理本の中には一冊丸々ひとりの料理人が書き上げている本と、数人の料理人がレシピを数個ずつ提供し、それをまとめている料理本とがあります。
丸々一冊ひとりの料理人の本だと、その料理人の哲学やイズムを深く知ることができますが、知識に少し偏りが出てきがちです。
同じフランス料理でも料理人によって作り方や理論には大なり小なり違いはあります。
例えばお肉を焼く前に下味として塩胡椒を振る人、焼いているときに胡椒が焦げるからという理由で塩しかかけない人、焼く前には塩も胡椒もしない人など、同じフレンチの料理人でもそれぞれで細かい違いが出てきます。
複数人の料理人の共著なら、それぞれの料理人の理論やイズムを、執筆した料理人の数だけ知ることができます。
複数の料理人の理論が書かれていれば、この料理人はこういう理由でこのやり方をしてるけど、ほかの料理人はこのやり方をしてるというように比較もできますし様々な意見ややり方を取り入れることができます。
専門のジャンルに絞られている
これも必須ではないですが、ひとつのジャンルに絞られた専門書がおすすめです。
フレンチの中でもソースや肉の焼き方、デザートなどそれぞれのジャンルについて一冊丸ごと書かれているものが多数あります。
オールマイティにソースや前菜、デザートなどを網羅している本だと特定のジャンル、例えばソースならソースについて書いてあるページが絶対数的に少なくなってしまいます。
そのためソースについて理解し終える前に次のジャンルに移ってしまうことになります。
なので一冊丸ごと特定のジャンルについて書いてある本を買うことを個人的にオススメしています。
作れる料理が載っている本
フレンチの始め方の記事で「難しい料理にもどんどん挑戦しましょう!」と言っていますが、作れる料理には限界があります。
どういうことかというと、一般では実現できない調理法もあるということです。
例えば液体窒素やパコジェット(瞬間粉砕機)などを使った料理です。
このような調理法は一般の家庭ではおろか、飲食店でも出来るのは一部です。
なのでプロの料理人を目指す方は読んでみる価値はあると思いますが、本格的に料理をしようと思っている一般の方にはおすすめしません。
大抵の料理本はプロ向けですが、こういう特殊な調理法、調理器具が必要な料理が載っている本はその中でもかなり上級向けなので中身を確認してから購入してみましょう。
おすすめの本
基礎からわかるフランス料理
- 理屈が書いてある
- 作れる料理が載っている
辻調理師専門学校が監修している本です。
初心者の方やこれから本格的に始めようと思っている方、基礎をしっかり身につけたい方にとてもおすすめです!
料理のレシピは文章のみで掲載されているものが多数ですが、包丁の持ち方や基本的な動作、用語などの基礎的なことや魚の捌き方や野菜の下処理の仕方、各調理法の説明など、この本で料理の基礎は充分理解できるものでしょう。
厨房での作業の仕方なども書いてあるため、料理人見習いの方にもおすすめです。
先述のように料理の基礎的なことは結構詳しく書かれていますが、レシピは少なめなので、レシピが欲しい方はこの本以外にも購入する必要があります。
ソースバイブル
- 理屈が書いてある
- 複数の料理人が書いている
- 専門のジャンルに絞られている
- 作れる料理が載っている
ナツメ社から出版されているバイブルシリーズのソース編です。
フレンチを語る上で欠かすことのできないソースを、フランス料理の超有名店のシェフ9人が提供したレシピをまとめた本です。ソースのベースとなるフォンやジュ(出し汁)の取り方からソースの作り方を解説しており、そのソースを使った料理のレシピまで載っているとっても勉強になる一冊です。
ソースと銘打ってありますが、個人的には「ソースを中心としたレシピ本」のような位置づけに思えます。なのでただ単にソースの作り方を載せているだけではなく、そのソースをどうやって料理に組み込むかも分かるのでおすすめです。
また巻末には執筆した9人のシェフそれぞれのフォンの取り方が載っており、店によってどういう違いがあるのかを理解することもできます。
ナツメ社のバイブルシリーズはソースのほかにオードブルやデザートなどもありますが、そちらはイタリアンや和食も一緒に載っているため、フレンチのレシピだけが欲しい方にはちょっと微妙かもしれません(ソースバイブルは全編フレンチに特化しています)。
美しいフランス菓子の教科書
- 理屈が書いてある
- 専門のジャンルに絞られている
- 作れる料理が載っている
こちらはデザートの専門書です。フランスで出版されたものを訳した本ですので、表現が若干詩的な表現になっているところもありますが、レシピや作り方を理解する上での支障はありません。
結構な大きさと厚みで情報量も多く、写真だけでなくイラストも用いているのでパッと見やすくなっています。
カスタードや生地、メレンゲなど基本的なパーツ、ケーキやタルトなどのレシピ、グラサージュや簡単な飴細工などのデコレーションなどが載っておりこの一冊での満足感は結構高いと思われます。
フレンチテクニックシリーズ
- 理屈が書いてある
- 複数の料理人の共著
- 作れる料理が載っている
- 専門のジャンルに絞られている
こちらは柴田書店が出しているフレンチテクニックシリーズです。この本もフレンチの有名店のシェフ5〜6人くらいがレシピを提供したものをまとめている本です。
このシリーズは現在までに
- パイ料理
- パテとテリーヌ
- コンフィとリエット
- フォワグラ料理
- 煮込み料理
が出版されているので、気になるジャンルだけ買うことができます。
また巻頭ではその料理の科学的な知識も載っており、パイ料理を例にすると「フィユタージュ(パイ生地)が層を成して浮き上がり、さくっと仕上がるのはなぜ?」、「フィユタージュに酢を配合するのはなぜ?」など、科学的な疑問をQ&A方式で掲載しているため、より深くその料理を理解することができます。
肉の火入れ
- 理屈が書いてある
- 専門のジャンルに絞られている
- (作れる料理が載っている)
こちらは有名レストラン、「Florilège(フロリレージュ)」のシェフが書いた書籍です。
肉の火入れに特化している本で、火入れの仕方をかなり細かく解説しています。
「この肉はこういう特徴があるからこういう仕上がりにする為にこの調理法を使う」というように、シェフの考え抜かれた火入れの方法を知ることができます。
ただほとんどのレシピが塊肉だったり骨つき肉、一部ジビエも含まれているので食材は少し手に入れづらいかもしれません。
しかしフレンチではお肉は大体が塊肉を使うのできちんと火入れを学びたい方やプロを目指す方、ステップアップしたい方にはおすすめです。
何より説明が細かく丁寧に書いてあるので、お肉さえ手に入れれば本を見ながら再現しやすいと思います。
【送料無料】 肉の火入れ フランス料理のテクニック / 川手寛康 【本】
最後に
私がお勧めした本はどれも質の高い本なのでこちらを選んでいただければ間違いはありませんが、ご自身で選ばれる場合は是非上記の条件を参考に選んでみてください!
質の良い知識は料理上達の近道です!本格的な料理が作れるように頑張っていきましょう!
またこのブログでも本格フランス料理の始め方やノウハウなどを紹介しているので、よろしければご覧ください!⬇︎
今回も最後までお読みくださりありがとうございました!!