乳化の作用と失敗しないコツ!

テクニック
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今日は料理の世界、特にフレンチでは基本であり、重要なテクニックの「乳化」について見ていきたいと思います。

 

このブログで紹介するレシピでも何度も使用するテクニックだと思うので、この記事を読んで頂ければ理解が深まると思います!

 

 

乳化とは

 

乳化とは、本来混じり合わないはずのものが混ざることです。

 

例えば水と油。この2つを同じ容器に注ぐと分離してはっきりと二層に別れます。

 

何もせずに油と水を注いだだけだと、上が油、下が水と二層に分離しています。

 

しかしこれを激しく混ぜる(振るなど)と白っぽくトロリとした感じになり、混ざり合っているように見えます。

これは一時的に乳化した状態で、市販のフレンチドレッシングなどで利用されている原理です。

 

 

一時的に乳化したものは、放置しておくと再び水と油の二層に分離していきます。

 

この「一時的に乳化した状態のもの」をしばらく放置しておくと再び2つに分離します。

 

「一時的に乳化した状態」を「安定して乳化した状態」にするためには水と油をくっつける役割をする物質、つまり乳化剤が必要です!

乳化剤は市販の加工食品では食品添加物が使われることもありますが、自然の食品でも乳化剤の役割を果たすものがあります。

 

その乳化作用はフレンチ、イタリアンでは大きく分けて

 

 

①サバイヨン系の乳化

②バターによる乳化

③パスタの茹で汁による乳化

 

 

の3つがあります。

 

それでは1つずつ見ていきましょう。

 

 

サバイヨン系

 

マヨネーズやオランデーズソースのように卵黄と油脂を乳化させて作ったソースのことをサバイヨンと呼びます。

 

原理

 

卵黄による乳化は、サバイヨン系のソース(マヨネーズやオランデーズソースなどの、卵黄をベースにしたソース)でよく使われる技術です。

 

卵黄にはレシチンという成分が含まれていて、これが水分(酢なども含む)と油分をつなぐ乳化剤の役割を果たしています。

マヨネーズでは酢とオイルを、オランデーズソースではレモン汁と澄ましバターを乳化させてソースを作ります。

 

またディジョンマスタードにも乳化作用があり、卵黄と同じように乳化剤としてビネグレットソース(ドレッシング)などを作るのにこの原理が活用されます。

 

 

やり方

 

まず卵黄と水分(酢やレモン汁など)を混ぜ合わせます。

そこに油(オイルや澄ましバターなど)を糸のように細く少しずつ垂らし、卵黄液と混ぜながら加えていきます。

 

少しずつ加えることで安定して乳化が進み、モッタリとしたソースに仕上がります。

油を一気に加えてしまうとうまく混ざり合わず、水分と油分が分離してしまいます。

 

マスタードを使ったビネグレットソースに関しても、マスタードと酢を混ぜ合わせ、少しずつオイルを垂らし、混ぜ合わせながら加えていくことで作ることができます。

 

 

バターによる乳化

 

原理

 

バターには油分と「乳カゼイン」という乳化剤の両方が含まれています。
そのため水分にバターだけを加えても(下記のコツは要りますが)乳化することができます。

 

バターモンテは、正確にはフランス語で「モンテ・オ・ブール」と呼ばれます。

ブール=バター、モンテ=乳化すること、なのでバターで乳化させる技術と思っていただければいいと思います。

 

このバターモンテは、ソースを仕上げる際によく使われ、フレンチの基本でもあります。

これを行うことはバターの風味を加えるのと同時に、濃度をつける(トロリとさせる)、ツヤを出すなどの狙いもあります。

 

冷たいバターを熱いソースに加えることによって、バターが少しずつ溶けていき、溶けきらないうちに混ぜ込んでいくことで、卵黄を使った乳化のように「オイルを少しずつ加える」効果が得られます。

 

 

やり方

 

まず、バターをサイコロ状にカットし冷蔵庫で冷やしておきます。

 

ワインやフォン(ダシ汁)を煮詰め、乳化させる手前まで仕上げたら、ソースの火を弱めるか消してください。あまりソースの温度が高いと分離してしまいます。

 

そこにサイコロ状のよく冷やしたバターを加えて、混ぜ合わせながらバターを少しずつ溶かしていきます。

バターが溶けきったときに、ソースの表面に油が浮いていなければ乳化成功です!

 

 

パスタの茹で汁による乳化

 

原理

 

まず、パスタといえばペペロンチーノが有名ですが、ご存知の通りあれはオリーブオイルをたっぷり使ってるパスタですね。

しかし茹で上がったパスタを熱々のオイルに入れようとすると、パスタが揚がってしまい、カリカリになってしまいます。

 

 

また、オイルだけでは食べた時にベタベタしてしまうため、「オイル」を「ソース」に変えるために乳化を行います。

 

もちろんオイルにただの水を加えただけでは分離しますので、パスタの茹で汁を加えることで乳化させます。

パスタを茹でている過程で出てきたでんぷんが茹で汁に溶け出しています。

そのためでんぷんが含まれている茹で汁オイルに加えることによって安定した乳化が可能になります。

 

 

やり方

 

味、風味をつけたオイルに、茹で汁を注ぎます。

細かくフライパンを揺すりながら混ぜていくと、白く濁ったようにトロリとしてきます。

 

 

そこに茹で上がったパスタを加え、フライパンを煽ってソースとパスタを絡めますが、この動作でもオイルと茹で汁が混ざり合い、乳化が進みます。

 

 

最後に

 

今回3つの乳化のやり方を紹介しましたが、フレンチやイタリアンでは乳化は結構重要な要素になるので、本格的に料理を始めたい方やレベルアップしたい方はマスターしておくといいと思います!

 

少し難しく書きましたが、最初は原理はともかく、やり方だけ覚えておけば大丈夫ですので練習してみてください!

 

 

今回も最後までお読みくださりありがとうございます!

バター
フレンチではバターをよく使うのでこれくらいあると便利です。パイ生地なんかを作る時には大量に必要になるので…

 

包丁
この包丁は私が愛用しているシェフナイフです!
切れ味はかなり良く、他のメーカーと比べてもコスパはとてもいいと思います!

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