コクとは一体なんなのか?

雑記
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今回はコクとは何なのかについて話していきたいと思います。

 

料理していて味見した時に「なんかコクがないなぁ…」と感じた事はありませんか?

つくった料理を食べた家族に「コクがない」と言われたこともあるかもしれません。

 

じゃあコクを出すにはどうすればいいのか。コクを出す方法を知るにはまずコクの正体について考えていく必要があります。

なので今回はコクとはなんなのか、どんな要素があるのかを見ていきたいと思います!

 

具体的にどんな料理にどの食材を使えばコクが出るのかはまた後日記事にしていきたいと思いますので、今回はあくまでも「コクを生み出す要素」について考えていく記事となっていますのでご了承ください。

 

 

 

コクの定義とは?

 

食べ物の味を表現する時にかなり頻繁に使われる「コク」という言葉。あまりにもこの言葉を使っている人が多いにも関わらず、なんかはっきりとしない表現でもあります。

ではコクとは何なんでしょうか…?

実はコクという言葉に明確な定義はありません。

 

しょっぱい、すっぱい、甘いと言った基本的な味には定義があり、聞いただけで大体どんな味なのか想像することができますよね。

それに対してコクという言葉は聞いただけでははっきりと味の想像ができないでしょう。漠然とした表現なので、言ったもん勝ち感は否めず、取り敢えず料理を批判したい時に「コクがない」と言っとけばいい便利な言葉でもあります(笑)逆に言えばいろんな要素が混ざり合った複合的な味のことを指してるとも考えられます。

 

しかし「じゃあコクの正体に答えはない!終わり!」というわけにはいきません!

そこで今回は、一般的に言われる「コク」とはどのような味なのか、突き詰めて考えていきたいと思います。

 

 

ではコクとはなんなのか?

 

ここからは私の個人的見解となります。なので「これ以外の意見は認めない!」「私の意見と違うものは全て間違いだ!」と言っているわけではございませんので、ご理解ください。

一個人の意見なので、もちろん異論は認めます!

 

さて、本題に入ります。

皆さんは「コクのある食べ物」と聞いてどんなものを思い浮かべますか?

シチュー? デミグラスソース? ホワイトソース?まあ色々と出てくると思います。

 

それらをもとに、コクのあるとされる食べ物に含まれる共通点からコクの正体を考えてみました。

そこで私なりに考えついたコクの正体は…

  • 構成要素が組み合わさって生み出されるもの
  • その組み合わさった味が舌に残りやすく比較的味が長く続くこと

という結論に行きつきました。

 

じゃあコクを構成する要素はなんなのかというと、

  • 油脂
  • 濃度(トロッと感)
  • 甘み
  • 少しの苦味、渋味

これらが挙げられます。

ひとつずつ見ていきましょう。

 

 

油脂

これは結構大きな要素だと思います。コクとはさっぱりしている料理ではなく多少こってりしている料理に使われる表現です。

こってり系の味にはほとんどの場合油脂が使われています。油脂自体にある程度ベタつきがあるので、舌に残りやすくなってもいます。

 

例えばコクがあると謳われるチョコレートにも油脂が結構含まれています。

また、次の「濃度」にも繋がるのですが、油脂は食べ物に混ぜこむ(乳化させる)ととろみが出てくるので、この点からもコクが生まれると考えます。

 

 

濃度(トロッと感)

これも油脂と並んで大きな要素のひとつです。ここでいう濃度とは、味の濃さではなくトロッと感、とろみが付いているかどうかという話です。

先ほどコクのある食べ物の例として挙げた、シチュー、デミグラスソース、ホワイトソースはどれもとろみが付いていますよね。

ラーメンなんかでは豚骨や白湯スープは特にコクがあると言われますが、これは澄んだ醤油ラーメンのスープよりも少なからずとろみがあることが一つの要因と考えられます。

 

このとろみがついていることで、口の中で味が流れて行かずに舌に残り、味が長く残りやすくなります

さらにコクの語源が「濃く」であるとする説もあるため、この濃度という点はコクの重要な一つの要因としてかなり有力なのではないかと思います。

 

 

甘み

甘みも一つの要素だと考えられます。甘みもこってり系の味に含まれていることが多々ありますね。

例えば醤油単体で味わってもコクはあまりないと思います。しかし醤油に砂糖(やその他諸々)を混ぜて作った照り焼きソースにはコクがあります。

 

また、甘みは味の他の要素(塩気、辛味など)の角を取りまろやかな味わいにする役割もあります。強い塩気や辛味、酸味は味のキレを良くする効果がありますが、それらキレの良い味を抑えることで、舌に味が残りやすくなりコクを感じやすくなると考えられます。

さらに砂糖を始めとする甘味のある食べ物に含まれる糖分はとろみをつける効果があるので、前述した「濃度」とも繋がってきます。

 

 

少しの苦味、渋み

よく赤ワインで「コクがある」と表現されます。赤ワインには「ボディ」という尺度があり、コクのあるものから順に「フルボディ」→ 「ミディアム…」→ 「ライト…」となっています。

このボディが「フル」に近いものほど渋みがあります。なのでワインにおいてはコクと渋みは切り離せないものということになります。

また苦味、渋みは後味として感じやすいもので、口の中に長い時間残りやすいためコクを感じられると考えます。

ただ苦味や渋みが強いと口に残るのはただの苦味、渋みそのものです。なのでこれらは個として際立っているのではなく、バランスよく料理に馴染んでいることが条件となります。

 

 

これらの要素について

今紹介した、

  • 油脂
  • 濃度(トロッと感)
  • 甘み
  • 少しの苦味、渋味

これらはコクを生み出す要素なので、全部揃っていないとコクが生み出せないわけではなく、またひとつだけでコクを生むわけでもありません。

これらの要素が複合的に組み合わさってコクというものを生み出すと私は考えています。

 

 

コクを出す食材

 

卵黄

卵黄は生のままでもトロッとしていますが、ある程度火が通ると濃度が増します。なのでソースなどに卵黄を混ぜるととろみがつき、コクを感じやすくすることができます。また卵黄自体にも油分が含まれていることもコクを生みやすい要因ではないかと思います。

卵黄、小麦粉(とろみ)、バター(油脂)、砂糖(甘味)からできているカスタードなんてコクのかたまりですね!

 

 

バター

バターの役割のひとつに乳化というものがあります。簡単に言うと、混ざらないはずの水と油脂を繋いでトロッとした濃度をつける作用があるのです。この濃度をつける作用、油脂としての存在がコクを生むと考えます。

まあバターを加えればコクが出るのはイメージしやすいと思います。

 

 

ルウ

ルウはそもそも濃度をつけるためのなのでコクを出すのに大いに役立ちます。

またルウはバターと小麦粉のみで出来ているため、水溶き片栗粉などとは違って水分が入っておらずソースやポタージュに加えても薄まることはないどころか、バターの油脂が加わるためコクを生み出しやすいと言えるでしょう。

 

 

生クリーム

生クリームには油脂が多く含まれており、煮詰めることで濃度をつけることもできます。

クリームパスタの生クリームを牛乳で代用した時になんか物足りないと感じたことはありませんか?

それは牛乳が生クリームに比べて脂肪分が低く濃度もなくさらっとしていることを考えると、生クリームがコクを出すのにうってつけだということに納得がいきます。

 

 

動物性油脂

動物性油脂(ラード、牛脂、鶏油、バターなど)は植物油脂(サラダ油、オリーブオイル、ごま油など)よりも粘性があります。

動物性油脂は温めるとサラッとした液状になりますが、温度が下がっていくにつれてトロッとした個体になっていき、粘性が増します。この粘性の高さが口の中に味が残りやすくし、コクを生むと考えられます。

 

 

ベーコン

ベーコンは豚バラ肉の加工品なので、炒めると豚の脂が出てきます。上で書いたように動物性の油脂はコクを生むので、炒めたベーコンをソースや煮込みに入れることでコクをプラスすることができます。

さらに脂以外にも、ベーコンから出る塩気や薫香、炒めた時の香ばしい香り、豚の旨味も料理に加わるので複雑味を得ることができます。

 

 

赤ワイン

赤ワインからは渋みを得ることができます。もし料理にワインを加える場合には渋みのある「ミディアムボディ」、「フルボディ」のワインを使うことが重要です。

またワインは飲み物なので水分が多いため、煮込みやソースに使う場合はワインをしっかりと煮詰めないとコクが生まれにくくなります。

 

 

チーズ

チーズからは油脂濃度を得ることができます。チーズには乳脂肪分が多く含まれているので、削ってパスタに混ぜ込んだりソースに溶かしたりすると油脂によるコクが得られますし濃度も付くので、コクという点では優秀な食材と言えると思います。

チーズと白ワインだけで作ったチーズフォンデュがコクがあるのからも分かります。

 

 

カラメル(ガストリック)

ここではカラメルは砂糖を焦がして水で火の入りを止めただけのシンプルなものを指します。砂糖を焦がした分だけ苦味が強くなり甘みがなくなっていくので、焦がし具合によって甘味と苦味のバランスをコントロールすることができます。

 

またカラメルの派生のガストリックもコクを生むのに役立つと考えます。

ガストリックとはカラメルの焦がしを止める時に水の代わりにビネガーを使ったものです。ビネガーはしっかり煮詰めることで酸味を飛ばして自然な甘味を引き出すことができるので、苦味と自然な甘味を料理に加わることができます。

 

 

アメ色玉ねぎ

 

アメ色玉ねぎからも自然な甘味を加えることができます。玉ねぎをじっくりと加熱することによって玉ねぎ自身が持っている甘味を引き出すことができるので、グラニュー糖をそのまま加えるよりも大分自然な甘みをプラスすることができます。

また、アメ色玉ねぎを炒めるときは大体バターを使うので、動物性油脂としてのバターのコクも加えることができます。

 

 

ビターチョコレート

チョコレートからは甘み苦味油脂を加えることができます。

名前の通りビターな味わいと甘みに加え、先ほども書いたように、チョコレートには油脂も含まれているのでコクが得られやすいと考えられます。

ただしミルクチョコには砂糖が多く使われているため、野菜や果物とは違う、砂糖としてのダイレクトな甘みが加わってしまうので要注意です。

 

 

コーヒー

コーヒーからは自然な苦味を得ることができます。ただ、使う料理によっては濃く淹れたコーヒーやエスプレッソを使ってしまうと苦味が際立ってしまい、苦味だけが悪目立ちしてしまうので気を付けましょう。

またコーヒーには油分も含まれていますが料理にコクを与えるほどのものではないので、ここではコーヒーの油分についてはカウントしないことにします。

 

 

フルーツ(条件あり)

フルーツをコクとして加える場合には、酸味よりも甘味の強いものを加えることが必要だと考えます。

料理に自然な甘みとしてのコクを加えることができますが、酸味が強くてさっぱりしすぎてしまうとコクが弱まってしまいます。なのでもしフルーツを使う場合は酸味よりも甘味の方が強いものを使う、もしくはチャツネのようによく炒めて酸味を飛ばして加えるとうまくコクが出せると思います。

 

 

まとめ

 

長くなってしまったので簡単にまとめていきたいと思います!

 

まず私の考えるコクの正体とは、

  • 構成要素が組み合わさって生み出されるもの
  • その組み合わさった味が舌に残りやすく比較的味が長く続くこと

です。

2番目に書いてある構成要素とは一体何かというと…

 

⬇︎  ⬇︎  ⬇︎

  • 油脂
  • 濃度(トロッと感)
  • 甘み
  • 少しの苦味、渋味

これらの内ひとつ以上が組み合わさってコクが生まれる。

これが私の考えるコクというものです。

 

これは私の個人的な意見で正式な定義ではございませんのでご了承下さい。

 

どんな料理にはなんの食材を使えばコクが出るのか、具体的な隠し味の使い方については後日記事にいたします。

 

 

今回も最後までお読みくださりありがとうございました!!






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