今回はフレンチの用語のソース作り編をご紹介します!
フランス料理では動作にはほとんどフランス語で名前が付いています。
覚えるのが結構大変ですが、名前ひとつでどんな動作なのかわかるので便利です!
是非覚えてみてください!
シュエ
シュエとは「汗をかかせるように炒める」という意味で、弱火で食材から水分がじわじわと出てくるように炒め、香りや甘味を引き出すという工程です。
ソース作りではエシャロットを使うことが多いので、多くの場合ワインやフォンなどの液体を入れる前にエシャロットをシュエするという工程が入ります。
シュエせずにエシャロットに液体を入れる場合もあります。
レデュクション
レデュクションは煮詰めたものという意味で、エシャロットやミニョネット(潰した胡椒)とワインなどを入れて水分がなくなるまで煮詰めた状態のものを指します。
フォン(フュメ)とジュ
フォンとはフレンチにおける出汁のことを指します。
動物系の肉や骨と野菜を煮出して作るもので、ソースのベースになります。
同じような用語に、ジュというものがあり、これもフォンと同じ出汁を指します。
詳しい特徴や違いはこちらから⬇︎
フォンにはゼラチン質が多く含まれていることが多いのでフォンが使われる古典的なソースの大半は、冷めるとゼラチンの作用で固まります。
レデュイール
レデュイールは煮詰めるという動作を指す言葉です。
フレンチのソースでは煮詰めることがとても大事になってきます。
ワインやフォンを煮詰めることによって味に深みが出てきますが、逆に煮詰めが甘いと、かなりもの足りない味になってしまいます。
エキュメ
エキュメはアク取りのことです。
フォンを煮出すときによくやりますが、ソース作りでもフォンに残っていたアクや香味野菜から出るアクが出てくるのでことエキュメが必要です。
アクをそのままにしておくと濁りや雑味が残ってしまいます。
パッセ
パッセは濾すことを指します。
クラシックなソースの多くは、レデュクションにしたエシャロットやシャンピニオン(マッシュルーム)、その他の香味野菜はソースに香りを移すために使われ、本体はソースのなめらかさを残すために取り除きます。
その際、シノワと呼ばれる目の細かい手ザルのようなものでソースを濾して香味野菜を取り除きます。
写真ではペーパーを敷いてますが、ソース作りではあまりペーパーは使われません(ソースに濃度があるので)。
リエ
リエはソースをつなぐ(濃度、とろみをつける)ことを言います。
濃度をつけることによって食材との絡みがよくなり、ソースが乗りやすくなります。
もともとトロみのあるものや、火を通すと固まっていくものを加えることがほとんどで、クラシックな料理なら豚などの血、現代の軽さを求めるソースなら水溶きコーンスターチなどが使われます。
モンテ
モンテは乳化させることを言います。
ソースではモンテにバターを使うことが多く、「ブールモンテ」や「モンテ・オ・ブール」と言ったりします。
バターで乳化させることでバターの風味をつけるのはもちろん、とろみをつけたりソースにツヤを出す目的もあります。
軽さを求めるソースではこってりしたバターでモンテするのではなく、水溶きコーンスターチでリエされることが多々あります。
詳しい乳化の原理ややり方などはこちらから⬇︎
最後に
今回はソース作りの専門用語を扱いましたが、これから肉の焼き方や食材の下処理の専門用語も書いていこうと思っています。
野菜の切り方のフランス語名はこちらから⬇︎
また、今回の記事に補足や訂正があれば順次更新していきたいと思います。
今回も最後までお読みくださりありがとうございます!!
最後にフランス料理について学びたい方にオススメの専門書を紹介させていただきます!
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