今回もドラマのストーリーではなく料理にスポットライトを当てて解説していきます!!
少し細かいところにも触れていくので、この記事を読んだ後にドラマを見返しても楽しんでいただけると思います!
また、過去エピソードの解説やモンブラン・アマファソンの再現レシピはこちらで紹介しています!⬇︎
最新エピソードの解説記事の更新もこちらでしていくのでよろしくお願いします!
定番メニュー
引用:グランメゾン東京 第9話 2019年12月15日放送分 #GYAOスクリーンショット
ストーリー序盤でコースメニューを変える話をしているときに、尾花が「山羊乳のババロアとメレンゲは素材に季節感がないなし評判もいいから、定番メニューとして残す」と言っていました。
過去の解説でも何度か書きましたが、この定番メニューのことを「スペシャリテ」と呼びます。
スペシャリテは一年中、または長年メニューとして残ることが多く、その店の代表的な料理となります。
そのため、旬の食材(季節感のある食材)を主役にしてしまうと旬が過ぎると手に入りづらくなりますし、無理やり仕入れて使っても味は落ちてしまいます。
なのでスペシャリテには季節感がないこともひとつの鍵になってきます。
山羊乳のババロアはこのドラマの料理を監修しているミシュラン三ツ星店「カンテサンス」で実際に出しているメニューですが、カンテサンスでもスペシャリテとして提供されています。
ワイナリーへの訪問
引用:グランメゾン東京 第9話 2019年12月15日放送分 #GYAOスクリーンショット
ワイナリーとはワインを生産する場所のことで、多くの場合ぶどう畑が敷地内、もしくは近くにあります。
多くのソムリエやワイン商社、専門店の方は勉強のために海外や国内のワイナリーを巡って生産者と話したり、ワイナリー内を見学することでワインへの知識を深めています。
白子の試作品
↑初期の試作品
↑ラストで栞奈が試食したもの
引用:グランメゾン東京 第9話 2019年12月15日放送分 #GYAOスクリーンショット
最初の試作品では「白子をヴィシソワーズと合わせる」と言っていました。
白子はフレンチで使われることは珍しくはなく、白子のムニエルなんかも美味しいですよ!
ヴィシソワーズはじゃがいもとポワロを使った冷製ポタージュです。
上の写真の材料の欄にも「ポワロ」と書いてありますが、これはポロネギやポワローとも呼ばれる、ヨーロッパの太い長ネギです。
もう一つ材料欄に「フォンブラン」と書いてあります。フォンとはフレンチで使われる出し汁のようなもので、「フォン・ド・ボー」は聴いたことがあると思います(フォンドボーは仔牛のダシ)。
多くのフォンは骨や鶏ガラを焼いて煮出すため茶色っぽい色をしていますが、それらを焼かずに煮出すことで白っぽい澄んだフォンが取れます。
「フォンブラン」とは「白いフォン」という意味で、この焼かずに煮出すもののことを指しています。
このフォンブランはほぼブイヨンと同じものだと思っていただければいいと思います。
最初の試作品はじゃがいもとフォンブラン、牛乳などで作ったヴィシソワーズに白子を乗せたものとなっていました。
次の試作品、栞奈が試食したものはヴィシソワーズではなくなっていますね。
材料を見た限り、加熱したナスやフヌイユ(ういきょう)を蟹味噌や蟹の卵、オリーブオイルなどと和えたものの上に白子を乗せた料理だと推測できます。
おそらくこの料理も先の試作品も、白子はポッシェ(低温で茹でるような調理法)で火を通していると思われます。
材料の欄にクールブイヨンとありますが、これは野菜を煮出したブイヨンで、これで白子をポッシェすることで臭みをとることができるのです。
マリアージュとペアリング
マリアージュとは簡単に言うと料理とワインとの相性のことを言います。
「料理とワインの相性なんて難しそう…」と思われるかもしれませんが … 実際結構難しいです(笑)
まあ簡単な例えで言うと、生牡蠣にレモンを搾ることが多いですよね?
牡蠣と酸味の相性は良いので、レモンを搾らずにキリッとした酸味の効いた白ワインを合わせることで、牡蠣とワインがマッチするのです。
その他にも濃厚な料理にはさっぱりめなワインを合わせたりと、組み合わせは無限大にありますし、好みにもよるのでどの組み合わせが「正解」かはありません。
そして「ペアリング」とは、コースの料理に合わせて、その料理に合ったワインをソムリエが選び少量ずつ提供するシステムのことです。
現在ではペアリングをしているお店も結構あるので、機会があれば試してみてはいかがでしょうか?
その他
gakuの料理
引用:グランメゾン東京 第9話 2019年12月15日放送分 #GYAOスクリーンショット
今回のgakuの料理は舞茸を出し汁や味噌と一緒に蒸した料理でした。
毎回和のテイストを盛り込むgakuですが、今回はかなり和が強いですね。逆にフレンチ要素が少ないくらいで(笑)。
生牡蠣
引用:グランメゾン東京 第9話 2019年12月15日放送分 #GYAOスクリーンショット
フランスでも生牡蠣は食べられていて、とても人気です。
フランスの港町のカンカルという街では、海岸近くに牡蠣小屋が並んでいて、一年中新鮮な牡蠣が食べられます。
レモンを絞って食べるのがポピュラーですが、みじん切りにした野菜とビネガーのソースを載せて食べたりもします。
ちなみにフランスの牡蠣はあたりにくく、お腹を壊した例はほとんどないそうです。
魚介とコンテのシュー・サレ
引用:グランメゾン東京 第9話 2019年12月15日放送分 #GYAOスクリーンショット
栞奈がエスコフィユで食べたと言っていた料理です。
名前は「魚介とコンテのシュー・サレ」でした。コンテとはコンテチーズのことで、すり下ろしたものをパラパラっとかけているように見えます。
また、シュー・サレとは「塩味のシュー」という意味で、甘くないシュー生地で魚介を挟んだ料理だと思われます。
日本だとシュークリームが有名なので「シュー=甘いもの」とイメージされがちですが、しょっぱいチーズとの相性もとても良いです!
ちなみにシュー生地にチーズを練り込んで焼き上げると、グジェールというおつまみになります!
グジェールの作り方はこちらで紹介しているので興味があれば!⬇︎
日本産ワイン
ワインというとフランス、イタリアがパッと思い浮かぶと思います。
フランス、イタリアン、スペイン、ドイツなどは昔からワインの生産を行ってきており、ワイン作りに古い歴史を持っています。
それに対して近代からワイン生産を始めたワイン作りの歴史の浅いアメリカ、チリ、オーストラリアなどの国はワインの世界では「新世界」と呼ばれます。
この新世界の中には日本も含まれており、日本も近年からワイン作りが盛んになりつつあります。
世間的にはやはりヨーロッパのワインを重要視する傾向が強いですが、そんな中でも日本のワインもクオリティが上がってきています。
やはり我々は日本人なので日本人の口に合う味わいが多いようです。
もし日本ワインがになる方はこちらから購入してみてください!
飲みやすいのでワインに詳しくない方にもおすすめです!伊勢志摩サミットでも出されたスパークリングワインです。⬇︎
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今回の解説は以上です。今回も最後までお読みくださりありがとうございました!
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