ヴォライユ=鶏(厳密には家禽ですが)、ジュ =ジュース、なので直訳で鶏のジュースです…
こう聞くとフレンチに慣れてない方には違和感たっぷりですが、鶏から取ったダシ汁のことを指します。
ジュと似たようなものに「フォン」というものもあり、こちらも同じくダシ汁を指しており、作り方も非常に似ています。
簡単に言えばジュの方が煮出す時間が短く、煮詰めるだけでソースになれるダシ汁と言えます。
よろしければ詳しいフォンとジュの違いはこちらから⬇︎
フォン・ド・ヴォライユの作り方はこちらから⬇︎
鶏の旨味を存分に引き出した旨味の強いジュですので、このまま煮詰めて塩で味を調えるだけで抜群に美味しいソースが出来上がります!
焼いた鶏肉にかければ本格派の料理に変身です!!
材料(出来高 :2~3ℓ)
- 鶏のもみじ ・・・1キロ
- 手羽先の先端 ・・・500g
- フォン・ド・ヴォライユ ・・・700ml
- カットトマト缶 ・・・400g
- ローリエ(ホール)・・・2枚
- パセリの枝 ・・・3本
旨味の強い部位として、今回は鶏ガラではなく鶏のもみじと手羽先を使います。
作り方
これが「もみじ」です。
鶏の足そのものなので、苦手な方にとってはちょっとアレですが…
食べ物と思って見てください(笑)
普段あまり馴染みがないかもしれませんが、ゼラチン質が多く旨味が強い部位です。
皮膚と爪の間に汚れがある場合があるので、調理用ハサミで爪を切ります。
爪を切ったら全体をよく洗い、流水で水が濁らなくなるまで流します。
手羽先の先端も同様に流水で流します。
手羽先の先端だけが無ければ、手羽先そのまま使っても大丈夫です!
水気をよくきり、190℃のオーブンで20〜30分ほど焼き色がこんがりとつくまで焼きます。
様子を見ながら焼き色が甘かったら追加加熱しましょう。
大きめの鍋に焼いた手羽先、もみじを入れます。
手羽先ともみじを焼いた天板にお湯を注ぎ、天板にこびりついたもの(旨味、シュック)をお湯に溶かしこんで(デグラッセ)、手羽先ももみじと同じ鍋に注ぎます。
鍋にフォン・ド・ヴォライユを入れ、水をひたひたになるまで注いで沸騰するまで強火にかけます。
沸騰してきたら弱火にし、アクを取っていきます。
静かにポコポコと沸くくらいの火加減にしておきます。
pointあまり強く沸かしてしまうと濁って雑味が出てしまい、また鶏の香りが飛んでしまいます。
アクが取れたらカットトマトとパセリの枝、ホーリエを加えます。
火加減に注意しながら、こまめにアクを取って2時間半ほど煮出していきます。
手羽先ともみじにつけた焼き色とトマトから液体に色が出て、深い茶色のジュになってきます。
フォンとは違い、短時間で煮出すことによって鶏の香りを損なわずにストレートな旨味を引き出します。
煮出したらジュを濾していきます。
まずザルを使って、もみじやトマトなどの大きめのものを取り除き、次にペーパーで細かなガラを取り除きます。
濾したら粗熱をとり、冷蔵庫でしばらく冷やします。
冷やすと全体がゼラチン質で固まるので、表面にある固まった油をスプーンなどで取り除きます。
冷やすと、もみじや手羽先から抽出されたゼラチン質でジュレ状に固まります。
これでジュ・ド・ヴォライユは完成です!!
鶏の旨味がストレートに味わえる、美味しいジュです!
このままこのジュを煮詰めて塩コショウで味を調えるだけで立派なソースに仕上がります!
そのほかにも色々と手を加えてこんなソースにもなります!(写真は鴨のロティに4色胡椒のソースです)
家庭ではなかなか作れないとは思いますが、冷凍保存もできる(多少香りは落ちますが)ので、一度作ってみると重宝しますよ!
今回も最後までお読みくださりありがとうございます!!
もみじ
ローリエ
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